服用する薬が原因?

■飲んでいた薬が犯人の場合もある。
病気の治療に用いている薬の副作用でEDが起こることもあります。日本では、投薬の際に副作用の説明でEDがあげられる事は少ないのですが、可能性のある薬は意外に多いものなのです。

 

■前立腺肥大症などの治療薬が男性ホルモンを低下させる。
EDの原因となる薬、あるいは原因となる可能性のある薬は、実に多岐にわたっており、その種類も沢山あります。それらの薬の中で、特に影響の大きいものといえば、前立腺肥大症や前立腺がんなどの治療薬です。
この薬は男性ホルモンの分泌を抑える作用を持っています。男性ホルモンが低下した状態になると、前立腺肥大や前立腺がんは抑えられるのですが、性欲が衰えるのはもちろん、勃起機能にも影響が現れます。
なぜなら、男性ホルモンは、脳の性的な興奮にも関わっていますし、勃起中枢と呼ばれる脊髄でも働いているからです。
また、海綿体の平滑筋を弛緩させる為の神経伝達物質であるNO(一酸化窒素)の合成にも、男性ホルモンが関与していることはわかっています。
実際、前立腺肥大症や前立腺がんの治療薬を服用していて、EDになる方は少なくありません。

 

■抗うつ剤・抗精神薬もEDになりやすいお薬。
うつ病の治療に用いられる抗精神薬や、ストレス性胃潰瘍などの治療にも用いられるお薬で、EDになることもあります。これらの薬は脳の中のドーパミン・セロトニンといった物質に影響を与えます。ドーパミンやセロトニンは性行動に関連しており、ドーパミンが増加し、セロトニンが減少した時に性行動が起こるとわかっています。抗精神薬やある種のストレス性潰瘍治療は、ドーパミンを減少させ、セロトニンを増加させる事で、性欲低下や勃起機能の低下を招いてしまうのです。
また、これらの薬にはプロラクチンの分泌を高める作用もあり、それも性欲低下やEDを起こす原因となります。

 

■血圧を下げる降圧剤なども性欲を減退させます。
高血圧の治療に用いられる降圧剤も、性欲を減退させる副作用を持つものがあります。
降圧剤には、色々と種類がありますが、影響が出るのは、

 

β遮断系、利尿剤(特にサイアザイド系)、カルシウム拮抗薬、ACE阻害薬などの
お薬です。
また、必要以上に血圧が低下することで、意欲の減退を招き、それが性欲に影響をおよぼします。

 

■病気の影響と薬の影響が重なっている場合もある。
EDは、ある種の病気が原因になることもあれば、薬が原因となる事もあります。そして、病気と薬の影響が重なって起きていることもあるのです。例えば、糖尿病の患者さんのなかには、病気だけではなく、薬の副作用も影響してEDになる人もいます。また、高血圧の患者さんの中には、動脈硬化と薬の相乗作用でEDになっている人もいるのです。
EDの原因を病気として決めてしまわず、薬が関係していないかと疑ってみることも必要です。

 

■医師に相談して薬を変えてもらえば、EDが改善することも有る。
日本では薬の副作用として、EDが語られることは多くありません。医療関係の文献にも、薬の副作用によるEDの報告はあまり出てきませんし、薬の使用説明書に書かれている副作用にも、EDについて触れてあることはごくまれです。
こうした点については、欧米との間に大きな差があります。
日本の社会全体が
、EDに対して関心が低すぎるともいえます。患者さんには、EDについては話しにくい、といった心理的な抵抗感が有るのかもしれません。
しかし、薬を変えるだけで、EDが改善することもあるのです。薬を服用していてEDになった場合には、専門的な知識を持った医師に相談してみるといいでしょう。