糖尿病からくるED

■自転車のサドルによる刺激もEDの原因になることがわかってきました。
自転車に乗ると、サドルで会陰部が圧迫されます。この圧迫によって、海綿体に血液を送り込んでいる動脈に、部分的な閉塞や狭窄が起こることがあります。そうなると、
海綿体に十分な血液を送り込むことができなくなるため、勃起機能に影響が現れてきます。
実際、自転車競技の選手と水泳選手を比較してみたところ、自転車競技の選手のほうがEDが多かったというデータがあるのです。
ただし、
問題となるのは、自転車競技選手のように、毎日のように長時間自転車に乗る場合です。買い物に行く時に乗ったり、通勤で駅まで乗るといった程度であれば、心配する必要はありません。

 

■糖尿病は曲者だ。
EDを合併しやすい病気は色々有りますが、なかでも糖尿病は神経と血管の両方を障害するので、非常にやっかいです。ただ実際には、糖尿病の人のEDには心因性のものも少なくありません。

 

■糖尿病の人の30〜60%の方がEDを併発します。
勃起機能に障害が現れやすい病気としては、以前から糖尿病がよく知られていました。実際、男性の糖尿病の患者さんのなかで、EDを併発する人は30〜60%にのぼり、糖尿病ではない男性の2倍〜3倍の頻度になる、というデータがあります。
糖尿病が年々増加していくだけに、これは大きな問題となります。現在、糖尿病によるEDの患者さんが、日本全体で薬100万人いると推定されています。

 

■血管や神経、薬など、多くの原因を作る
糖尿病で血糖コントロールがうまくいっていないと、血管内を糖分濃度の高い血液が流れることになります。それによって、毛細血管が障害を受け、さらに毛細血管を流れる血液から栄養や酸素を受け取っている神経も障害されてしまいます。また、糖尿病になると、合併症として動脈硬化も進行しやすくなります。
こうして神経と血管が障害されることが糖尿病がEDの原因となる主な理由。神経障害によって、脳の性的興奮がうまくペニスに伝わらなかったり、血管の障害によって海綿体への血液の流入がうまくいかなかったりするわけです。
さらに、糖尿病の薬に加え、さまざまな合併症が現れる事で、薬を使う機会が多くなります。こうした薬の影響もあると考えられます。

 

■自信喪失やストレスによる心理的要因も大きい
糖尿病の患者さんには、EDになりやすい条件が揃っているわけですが、糖尿病の患者さんがEDになった場合、その原因がすべて糖尿病にあるとは限りません。実際、EDの症状を訴える糖尿病の患者さんを調査してみると、だいたい半数の患者さんたちは勃起機能が正常で,心因性などの機能性のEDと考えられるのです。
日常生活における様々なストレスに加え、糖尿病だからEDになりやすいはずだという思い込みも、大きく影響していると考えられます。不安が増大したり、自信を失ったりするのが、影響しているのでしょう。

 

■日本人に糖尿病が増えています。
日本の糖尿病患者数は約690万人。将来、糖尿病になる可能性の高い糖尿病予備軍を含めると、なんと1370万人にもなります。40代ではほぼ10人に1人、60代では6人に1人が糖尿病という事になります。
糖尿病の患者数は、この30年ほどで急激に増えてきました。それには、運動不足や過食などが深く関わっていると考えられます。そうした環境要因が改善されていないため、今後も糖尿病は増え続けると考えられています。